信州と横浜市の交流を活発にしようと、有志が4月、「信州横濱倶楽部(よこはまくらぶ)」を発足させる。両地域約50の個人・企業が参加する予定。互いの地域を紹介するイベントやツアー、農産物の配送などを通して地域活性化を目指す。 県内からは長野市、諏訪市、東御市など、県外では横浜市のほか東京からも参加予定。業種は建築、農業、食品加工など多彩で、音楽家や画家も加わるという。 代表世話人を務めるのは、元建築士の古沢守さん(76)。昨年10月、横浜市から佐久市に引っ越した。古沢さんは、2009年に発足させた横浜市の建築業仲間の会「横濱倶楽部」代表者だった。会員らは、懇親のためしばしば北佐久郡立科町を観光で訪れるうち、信州移住希望者が増えていった。県内の企業経営者らとも知り合い意気投合。横浜と信州の交流を図ろうと「信州横濱倶楽部」の発足を決めた。 活動の柱の一つは信州への移住支援だ。古民家を借りて暮らしている古沢さんと妻千絵さん(70)は、来春まで1年間の生活費を記録し、県外会員に暮らしの参考情報として伝える。一方、県内会員には、気軽に横浜市を訪れてもらおうと、同市内の会員が経営するホテルの宿泊優待券を配る。 県内の若手農業者が育てた規格外の野菜の詰め合わせを県外の会員へ配送したり、横浜市内で物産展を開いたりする計画もある。 古沢さんは「信州と横浜の良いところを生かして、互いに発展していきたい」。同倶楽部事務局長を務めることになった立科町のリンゴ加工・販売「カフェ&ワイナリー たてしなップル」ディレクター武者(むしゃ)文博さん(64)は「できることから一つ一つ取り組み、農山村を元気にできるといい」と期待している。 4月中に立科町で設立総会を開く予定。問い合わせはたてしなップル(電話0267・56・3555)へ。(長野県、信濃毎日新聞社)
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