2011年3月の県北部地震で被災した下水内郡栄村をJR飯山線で訪れてもらう催しを、同村の有志が企画し、2日から1泊2日の日程で始めた。村外から約50人が参加。初日は長野市のJR長野駅から村へ向かう臨時列車から雪景色を楽しみ、村では住民との「お茶飲み」などを体験した。 有志は、昨秋に村内の古道をたどり、昼食に郷土食を食べる催しをした住民団体の一員の加藤彰紀さん(66)と仲間数人。ことし1月、「元気を出そう」と話し合う中で、新たな催しをすることになった。 昨年の催しの参加者から「お酒を飲みながら郷土食を食べたい」という声が寄せられたため、今回は車の運転の心配をしないでいい列車での旅を発案。JR東日本に相談して臨時列車を手配した。親しい村民には、お茶を飲みながら語り合う日常の「お茶飲み」の拡大版をしてもらうなどの協力を求めた。 集合場所のJR長野駅では日が差していたが、列車が飯山市の飯山駅を過ぎた辺りから雪が降り始め、周囲の雪の量がぐんぐん増えた。 3歳から小学3年生までの孫3人に雪の壁を見せたくて参加したという長野市豊野町の井上由利子さん(66)は「同じ長野県でも少し北に入るだけでこんなに雪の量が違う」とあらためて驚いていた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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