県障害者福祉センター「サンアップル」(長野市)は3日、センターで開いた障害者の水泳大会に合わせ、ロンドン・パラリンピック競泳の銅メダリスト鈴木孝幸選手(26)=東京=と、同パラリンピックで日本競泳チームを指導した峰村史世(ふみよ)コーチ(41)=同=を招いたミニ水泳教室を開いた。先天性四肢欠損の障害がある鈴木選手が滑らかに泳ぐ姿に、参加者らが見入っていた。 若い障害者スイマーの励みにしてほしい―と初めて企画。鈴木選手がロンドン大会を前に長野市内で合宿した際、サンアップルが仲介した縁で実現した。鈴木選手は車いすから降りて軽やかに飛び込み、クロールや背泳ぎを次々に披露した。 峰村コーチは、鈴木選手の泳ぎを「障害で損なわれているバランスを調整しながら泳いでいる」と解説。「(まひなど障害のある部分は)動かない、動かしにくいとの理由で使わなくなりがちだが、できる限り全身を動かす訓練をすることが、いい泳ぎにつながる」と参加者に助言した。 その後、峰村コーチが、中学生と大学生の参加者2人を直接指導。指導を受けた松本市の大学生松尾穂高さん(21)は「鈴木選手は脚が使えないのにすごく安定した泳ぎだった。参考にしたい」と話していた。(長野県、信濃毎日新聞社)
↧