9日午前3時すぎ、塩尻市大門七番町の塩尻市役所地下部分から出火、灯油タンクの周辺とその奥の通路にあった紙類などを焼いた。けが人はなかった。現場は火の気がなく、塩尻署は放火の可能性が高いとみて調べている。 燃えたのは灯油タンクの下に置いてあったプラスチック製のコンテナと、このタンクから約20メートル奥に進んだ通路の突き当たりにあった立て看板や紙類など。塩尻署は実況見分し原因を調べている。 同市によると、現場は地上からの入り口に柵や扉がなく屋外から自由に立ち入れる。出火時は庁内に職員はおらず、現場近くの宿直室で仮眠していた2人の警備員が火災報知機の音で気付き、初期消火。駆け付けた松本広域消防局員が約50分後に消し止めた。 現場は国道19号やJR塩尻駅に近い市中心部。火災時は未明で人通りはほとんどなかった。 小口利幸市長は「市民の皆さまに心配をかけて申し訳ない。防犯カメラや防犯センサーを早急に設置するように指示した」とした。 県内の行政の庁舎火災では昨年4月、木曽郡木曽町日義の町役場日義支所が全焼。松本市では1993年6月に市役所東庁舎、同年9月に市役所中山出張所が燃えた。ともに職員が逮捕されている。(長野県、信濃毎日新聞社)
↧