Quantcast
Channel: 信濃毎日新聞
Viewing all articles
Browse latest Browse all 7401

水浄化研究の新拠点 信大工学部に7階建て施設 成果実証実験

$
0
0

 信州大(本部・松本市)は11日、繊維、化学メーカーと共同で、極細の炭素繊維カーボンナノチューブ(CNT)を使った新たな水浄化システムの研究開発をする拠点施設の概要を発表した。国の補助を受けて来年度末までに工学部(長野市若里)のキャンパスに建設。7階建て、延べ床面積1万平方メートル(予定)で、内部で汚水処理などの研究成果の実証実験をする。  研究は、信大、繊維メーカーの東レ(東京)、CNTを大量生産できる化学メーカーの昭和電工(同)、県が共同提案した「世界の水を守るエコ・ナノカーボン研究拠点」(仮称)。革新的な技術を育てる文部科学省の「国際科学イノベーション拠点整備事業」に7日、採択された。CNTを使って効率的に水を浄化するナノカーボン膜、軽量で耐久性の高い配管パイプや貯水タンク、地域内で水を循環・再利用する制御システムなどを開発し、安全な水の確保という世界的な課題解決への貢献を目指す。  拠点施設は、政府の本年度補正予算から数十億円の補助を受け、工学部キャンパスの北東にある駐車場スペースに建設する予定。研究開発に使う機器として特殊な膜を作る装置や、断面・表面を分析する装置を新たに導入する他、施設には最新の太陽電池や燃料電池、蓄電池を設置して省エネ化を図る計画だ。  信大などによると、拠点施設の建設と機器の整備に約60億円を要求しており、同省は月内に補助額を確定する見通し。拠点施設整備後に必要な研究費は、政府の来年度予算で別途獲得を目指す。山沢清人学長は「事業の具体的内容はこれから申請して審査を受ける。信大の英知を結集したい」としている。(長野県、信濃毎日新聞社)


Viewing all articles
Browse latest Browse all 7401

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>