長野県内は18日、寒冷前線に向かって暖かく湿った南風が吹き込み強風となった。安曇野市で女性が軽傷を負った他、屋根の一部がはがれる被害も。長野地方気象台は、同日夜遅くまで強風が続き、まとまった雨が降って雪解けも進むとして、強風と洪水、雪崩に関する気象情報を出し、注意を呼び掛けている。 午前8時半ごろ、安曇野市穂高柏原でごみステーションの扉を開けようとした70代の女性が強風にあおられて転倒。頭に軽い傷を負い同市内の病院に搬送された。 長野市若里では、ビル前の駐車場に立っていた高さ約8メートルの看板が根元から折れ、乗用車に倒れかかった。ビルを所有する男性(51)は「もともと風が強いがまさか看板が倒れるとは」。同市若槻団地の県営住宅でもトタン屋根の一部がはがれた他、千曲市の千曲署でも同署屋根に固定されていた鉄骨製の板(縦3メートル、横66センチ)がはがれた。いずれもけが人はなかった。 JR東日本長野支社によると、同日午前11時53分ごろ、中央東線富士見―信濃境間の立場川橋梁(きょうりょう)の風速計が規制値(毎秒25メートル)を超え、運転を見合わせた。1時間近くして運転を再開。特急2本が運休し、後続にも影響が出た。 同気象台によると、18日正午までの最大瞬間風速は、信濃町で3月の観測史上最大の22・6メートル、飯山で観測史上最大の22・4メートル、長野と諏訪21・0メートルなど。夜遅くまでに予想される最大瞬間風速は中部で30メートル、北部と南部で25メートル。(長野県、信濃毎日新聞社)
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