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小諸の「寅さん会館」閉館の危機

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 俳優の故渥美清さんゆかりの品を集めた「渥美清こもろ寅(とら)さん会館」(小諸市古城)が4月以降、運営の見通しが立っていないことが19日、分かった。市や企業、個人が出資し、同館を運営する株式会社「こもろ寅さん会館」が来場者の減少などで継続困難になったため。同社は既に、市に建物や展示物などの寄付を申し出た。  同会館は1995年開館。敷地は市が貸与し、建物のうち地上の2階建て部分(延べ約520平方メートル)は同社、地下(約310平方メートル)は市がそれぞれ所有している。  小諸市は、映画「男はつらいよ」シリーズ第40作「寅次郎サラダ記念日」のロケ地となった縁があり、渥美さんの友人だった故井出勢可(せいか)さんが同館館長に就いて渥美さんの衣装や国民栄誉賞の盾などを展示していた。  市などによると、ピークの97年は12万4千人余りが入館したが、減少を続けて昨年1~9月は約5400人。多数の展示物を集め、映画会社「松竹」とのパイプも太かった井出さんが昨年10月に84歳で死去し、同12月からは冬季休業の名目で閉館している。  こもろ寅さん会館は2月、資本金1億2千万円のうち3千万円を出資している市に、「建物のみ」「建物と展示物」の二つの選択肢で寄付を申し出た。市はこれについて「協議中」としている。  同市の会社経営者で、井出さん死去後に同会館社長に就いた竹花谷十郎さんは、取材に「現段階で言えることはない。今後については、会計などの数字をきちんと見て、判断していく」と述べた。(長野県、信濃毎日新聞社)


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