佐久市長選(4月7日告示、14日投開票)に向けて佐久青年会議所(JC)が計画していた立候補予定者の公開討論会について、出馬表明した現新3氏のうち新人2氏が19日までに不参加を佐久JCに伝えた。同JCは同日、4月4日に予定していた討論会の中止を決めた。 市長選にはいずれも無所属で、1期目の現職柳田清二氏(43)=野沢、国際協力機構(JICA)東京国際センター前所長の新人花里信彦氏(53)=志賀、市議で農業の新人柳沢重也氏(67)=甲=が出馬表明。佐久JCは2月下旬から参加交渉を始めた。 しかし花里氏は、市振興公社が昨年、市内のイベント支援で実行委員会事務局の佐久JCに500万円を寄付した際、目録に理事長として柳田氏の氏名が書かれていたことが公職選挙法に触れる可能性がある―と指摘。柳田氏は「事務的ミス」とするが、花里氏は「(柳田氏と佐久JCの)両者が会する討論会への出席は見送るべきという後援会の意向にも沿い、参加を断念した」と回答した。 柳沢氏は取材に「柳田氏がOBでもある佐久JCが主催することにも違和感があり、出席しない」としている。 参加すると回答していた柳田氏は取材に「市民に政策を伝える責任を3人で果たすべきだった」としている。 佐久JCの井出一樹理事長は「立候補予定者の意見を聞いた市民が、まちづくりを考えるきっかけにしてもらうことも目的だった。中止せざるを得ないことを市民に申し訳なく思う」としている。(長野県、信濃毎日新聞社)
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