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県内「花見ラッシュ」? 梅遅れ気味 桜・アンズは一気に

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 平年より暖かい日が続いていた県内で1日、花見の名所で桜やアンズのつぼみが急速にほころび、開花が大幅に遅れた昨年から一転して4月上旬は「お花見ラッシュ」となる見込みとなった。2月中下旬の寒さのためか梅は遅れ気味といい、春の代表的な花の見頃が今月前半に集中しそう。観光関係者には、他の花の名所と競合することへの懸念、期待が交錯し始めた。  タカトオコヒガンザクラの開花が宣言された高遠城址(じょうし)公園(伊那市高遠町)。売店の男性(42)は「開店は例年4月10日前後。包装紙などの資材の仕入れを早めるのが大変」。近くの高遠さくらホテルには例年、ピーク時に1日約70台のツアーバスで3千人近くが買い物や食事などで訪れる。見頃が早まることで「(今月中旬以降は)客足が落ち込む可能性がある」とみる。  ソメイヨシノで知られる長野市の城山公園で、5日の開店に向けて花見小屋を準備していた竹村寿之さん(67)によると、例年は年度替わりの慌ただしさが落ち着いてから花見の準備をする企業が多い。公園周辺の開花予想は8日。「早く計画しないと(花見を)やりそびれてしまうよ」とアピールしていた。  上田市も1日に上田城跡公園の桜の開花を宣言したが、担当者は「来週末まで花がもつかどうか」。長野市のスポーツ用品量販店はこの日、花見のバーベキューこんろや折り畳みいすなどが今週末から多く売れると見込み、店内の商品の配置換えを始めた。  一方、アンズの開花が宣言された千曲市森・倉科地区。「あんずの里観光会館」の担当者は、「開花が桜と一緒だと、(客を)桜に取られちゃう」。今週末の家族との花見の下見に来たという長野市の女性は、城山公園などを念頭に「どこに行こうかしら」と思案顔だった。  一方、桜やアンズと様相が異なるのが梅だ。長野地方気象台が標本木としている長野市箱清水の白梅は3月21日の開花で、平年より4日遅れ。「2月に寒く、3月に入っても朝晩冷え込む日があったためではないか」という。  長野市信州新町の犀川ダム湖「琅鶴(ろうかく)湖」の湖畔にある「ろうかく梅園」では1日現在、梅は三~四分咲き。満開は10日ごろからの見込みで、花まつりの実行委員会は「例年より開花は多少遅れ気味」。上伊那郡箕輪町の信州伊那梅苑でも、「紅梅」の咲き具合が例年より3~4日ほど遅れており、満開は10日ごろから。山田芳文社長(61)は「高遠の桜とセットで楽しむ行楽客も多い」と話し、桜と開花期が重なる相乗効果に期待していた。(長野県、信濃毎日新聞社)


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