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空き家活用で児童増 阿智村清内路小、想定より8人多く

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 下伊那郡阿智村北部の山あいにある清内路地区にことし1月以降、県外と村内から小学生の子どもがいる4世帯が移り住み、村清内路小学校の全児童数が1年前に見込んだ24人から8人増の32人となることが2日、分かった。この結果、複数の学年が一緒に学ぶ「複式学級」の対象も2学級から1学級に減少。村が教員の人件費を負担して複式学級をなくし、4日の入学式、始業式を迎えることになった。移住者が増えた背景には、地区有志が空き家をリストアップして受け入れ態勢を整えていることや、村職員の熱心な対応があった。  村清内路振興室によると、1~3月に同地区に移り住んだのは東京都、愛知県、鹿児島県の3世帯と村内からの1世帯だ。村は移住の希望を受けた際、空き家情報を求めた3世帯に地区有志6人でつくる「空き家を考える会」が集めた情報を提供。1世帯が実際に空き家を借りた。  有志6人は2011年に地区内の空き家63件を調査。所有者と連絡を取って床面積、構造などをリスト化し、19件は所有者から賃貸や売買の許可を得ていた。村が空き家などを活用した定住促進を進める上で、「地元に受け皿があることは大きかった」(村振興室)という。  鹿児島県奄美大島から同地区の空き家に移り住んだ助産師の大辺雪香(おおべきよか)さん(41)は、母(64)、長男(小6)、長女(小4)、次女(小1)、三女(年中)、おい(小5)の7人暮らし。長男が小学3、4年の時に木曽郡王滝村で山村留学をした経験などから、長野県を移住先に選んだという。大辺さんは飯田市内の病院で働き始めた。  大辺さんは「村職員も、空き家を考える会の会員も、移住の相談に熱心に対応してくれた。温かい人柄にひかれた」。同会の安藤俊治会長(62)は、活動が実りつつあることを踏まえ、「これからも空き家を有効に活用して人口を増やしたい」としている。  2004~09年に合併前の旧清内路村長を務めた桜井久江県教育委員長(64)は「小さい村では子ども1人が増えることは、ものすごく明るい話題」と話す。自身が清内路小の前身の旧下清内路小に通っていた時は1学年40人ほど。その後、子どもが減り続け、村長時代には阿智中と清内路中の統合を進めた。空き家に明かりがともり、清内路小の児童が増えることで「心強く、明るい気持ちになる」と話していた。(長野県、信濃毎日新聞社)


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