Quantcast
Channel: 信濃毎日新聞
Viewing all articles
Browse latest Browse all 7401

松本でカラス倍増 市が予算拡大、駆除に力

$
0
0

 冬場に松本市中心市街地にある「あがたの森公園」をねぐらにするカラスが、この冬は5600羽余りに上り、前季の2倍以上になったことが5日、市の調査で分かった。専門家によると、都市部近くにねぐらを移すカラスは全国で増加。松本市では、周辺住民から市に寄せられるふんや鳴き声についての苦情が増えている。市は本年度、予算を増やして駆除に力を入れる。  ギャー、ギャー―。5日夕、同公園のヒマラヤスギの並木上空にカラスが集まり、飛び交い始めた。次第に群れになっていく。足元の散策路はふんまみれ。カラスはヒマラヤスギの上で夜を過ごし、夜明けとともにまた鳴き声を上げながら散り散りに飛んでいくという。  同公園は松本駅から約1・5キロで、まつもと市民芸術館や市美術館にも近い。カラスは2、3年前に並木をねぐらにし始め、毎年10月から3月ごろまで居座るが、ことしは4月に入っても飛び交っている。市は、苦情の増加で昨年2月に初めて調査し、2637羽を確認。ことしは3月6日に5647羽を確認した。  公園の隣に住む信州野鳥の会会長の上條恒嗣さん(63)は「たくさんいると思ったが…」と調査結果に驚く。「人間から危害を受けず、ヒマラヤスギの枝の間に入れば外敵からも身を守りやすい。安全な場所という認識を仲間で共有している」と指摘。塩尻市や松本市波田地区など広域から集まっているとみている。  上條さんによると、カラスは本来、冬場に自然に数が減るが、畑に放置された果樹や飲食街で出るごみを餌に生き延びる個体が多いようだ。  住民から苦情が寄せられている市耕地林務課は、対策費として本年度当初予算に前年より270万円多い1493万円を計上。市内各所に捕獲おりを増やしてカラスを駆除する方針だ。(長野県、信濃毎日新聞社)


Viewing all articles
Browse latest Browse all 7401

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>