県観光企画課と県山岳遭難防止対策協会は6、7の両日、山岳観光振興と遭難防止に向け、横浜市のパシフィコ横浜でアウトドア用品製造販売のモンベル(大阪市)が開いたイベントに初出展した。 県が設けたブースには、漫画「岳」の主人公「島崎三歩(さんぽ)」を使用した安全登山を呼び掛けるポスターを掲示。主人公は3月、県山岳遭難防止対策協会の特別隊員に就任している。多くの人が訪れ、県職員から観光パンフレットなどを受け取っていた。 県警山岳遭難救助隊員による7日の講演会は、立ち見を含めて約120人が集まった。同救助隊の岡田嘉彦副隊長が、雪山などの遭難現場で動けなくなった登山者を隊員が担架などに乗せて救助する様子の映像を流しながら説明。「山岳遭難はひとごとではない。5月は雪が多く雪崩への注意が必要だ」と十分な備えを訴えた。講演を聞いた神奈川県小田原市、会社員中村敬至(けいし)さん(32)は「衝撃的な映像と話で登山の危険性を再認識した」と話していた。 イベントは、同社クラブ会員向けの感謝祭「フレンドフェア」。2007年秋に始まり毎回約6千人が訪れている。同社が山岳環境の保護などを目的にした県への支援の一環で、出展料が無料となり実現した。(長野県、信濃毎日新聞社)
↧