茅野市米沢で湯葉の店「ゆば工房 蓼科びーんず」を経営する有浦(ありうら)順子さん(57)が、お客や地域の人たちの健康づくりにつなげてもらおうと、毎週土曜日の午前7時半から店の駐車場でラジオ体操の集いを始めた。「気軽に体を動かし、元気に一日をスタートしてほしい」と有浦さん。参加者に特製の豆乳も振る舞っている。 有浦さんは横浜市の豆腐製造会社に20年以上勤め、2011年3月に茅野市に移住して自分の店を開いた。間もなく、知人の紹介で市内の合気道の道場に通い始めたところ、体調の変化を実感。体を動かすことが少なかった会社員時代に比べ「心身とも元気になった」と感じた。 運動の楽しさや爽快感をより多くの人に味わってほしいと考えた有浦さんは、子どもからお年寄りまで参加できるラジオ体操を計画。体操でおなかがすいた人向けに、「朝市」を開いて軽食などの販売もすることにした。 6日に開いた初回には若者や年配の常連客ら7人が参加。「ラジオ体操なんて懐かしい」「久々だけれど体が覚えているね」などと話しながら、曲に乗って手足を動かした。朝市では、おからのコロッケや豆乳のパン、諏訪市の男性が手作りした酒まんじゅうなどを販売。家族の土産にと買い求める人もいた。 客の主婦小池花織さん(44)=茅野市宮川=は「子どもが小さく普段なかなか外に出られないので、朝のちょっとした時間に運動やおいしいものが楽しめてうれしい」。有浦さんは「軽食のメニューを変えたり、気功の講師を招いたりと、毎週違った内容にしていく」と意気込んでいる。問い合わせは同店(電話0266・82・2234)へ。(長野県、信濃毎日新聞社)
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