長野駅前の如是姫像「お魂抜き」　移転に向け僧侶ら法要

　長野市のＪＲ長野駅善光寺口（西口）で１６日、市の駅前広場整備工事に伴い、今月中に善光寺に移される如是姫（にょぜひめ）像の「お魂抜き」の法要があった。工事を行う共同企業体が主催し、善光寺一山の僧侶や地元の商工関係者ら約３０人が出席。像は２０１５年予定の広場完成まで同寺で保管される。法要では工事の安全も合わせて祈願した。 　如是姫像は青銅製で、ハスの花形の台座部分を含め高さ約２・６メートル。１９４８（昭和２３）年に建てられた「２代目」だ。初代は１９０８（明治４１）年善光寺境内に作られ、３６（昭和１１）年に駅前に移設。戦時に金属類として供出された。如是姫は、善光寺本尊の阿弥陀（あみだ）如来によって病気から回復した―とのいわれがあり、長野駅前の像も善光寺の方向を向いている。 　善光寺事務局は「保管場所や保管中に公開するかどうかは未定」とする。新しい広場では記念撮影できるよう、高さを低くする予定だ。 　像には長年の風雨で傷みもある。この日、駅前を訪れた同市篠ノ井の池本哲雄さん（９０）は「戻ってくるなら（周辺も含め）きれいに整備してほしい」と話した。（長野県、信濃毎日新聞社）