県は25日、「ふるさと信州寄付金」が昨年度、過去最高の424件1830万円に上ったと発表した。件数は前年度の8倍、金額は2・5倍に急増。県税務課は、1万円以上の寄付者に県内特産品などを謝礼として贈る新たな取り組みが奏功したとしている。 寄付金制度は2007年度(08年1月)に開始。ふるさと納税制度による税制上の優遇措置が受けられ、確定申告すれば、寄付額から2千円を引いた残りについて所得税や住民税の控除が受けられる。 08年度は137件528万円の寄付があったが、09~11年度は40~53件476万~735万円と低調に推移した。このため、昨年6~9月にキャンペーンを展開し、謝礼贈呈を開始。謝礼の品物は酒、天然水、リンゴ、木曽漆器、県内美術館入場券などで、1万円以上の寄付者には3千円程度、5万円以上の寄付者には6千円程度の品を贈った。協賛企業の協力で品贈呈の経費は95万円ほどに抑えた。 県は本年度、1万円以上の寄付者には5千円程度の品を送るなど、取り組みを拡充した。寄付金活用実績をまとめた「便り」を寄付者らに送ることで、リピーター確保にもつなげたい考えだ。 阿部知事は25日の定例会見で「長野県の発信にもつながる。引き続き県全体で取り組みたい」と述べた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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