大型連休初日の27日、帰省や観光で県内を訪れる人たちの入り込みが始まった。円安進行で全国的に国内旅行の人気が高まる一方、混雑を避けようとする移動の分散化も定着しつつあり、緩やかな動きだしとなった。 長野市のJR長野駅には、長野新幹線で訪れた家族連れらが次々と降り立った。群馬県の会社員根立(ねだち)純夫さん(57)は2泊3日で下高井郡野沢温泉村などを回る予定で「平日を挟むので遠出せずにのんびり過ごそうと長野を選んだ」。妻の秀美さん(57)は「花を楽しむのにいい季節。自然を満喫したい」と話した。 JR東日本長野支社によると、27日朝から長野新幹線と中央東線のスーパーあずさ、あずさは下り各便の指定席が満席状態。一方、自由席は午前9時台の下り新幹線の乗車率が70%など「各便で比較的余裕がある」という。入り込みのピークは同日と連休後半の5月3日にも予想。同支社は「大型連休中の入り込みは全体で昨年より増えると期待しているが、円安などの影響は分からない」としている。 松本市のJR松本駅でも関東、中京方面からの客が降り立った。美ケ原温泉を夫婦で訪れる神奈川県藤沢市の会社員荒牧賢治さん(37)は「列車は空いていて、ゆったりできた」。県営松本空港(松本市)では27日発着のフジドリームエアラインズ(FDA)の札幌、福岡の2路線計4便はほぼ満席の予約。連休後半の便も予約で既に満席になっている便が多いという。 一方、県警交通管制センターによると、27日正午までに県内の高速道、一般道で目立った渋滞は起きていない。(長野県、信濃毎日新聞社)
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