飯田で下草火災、１人やけど　乾燥の県内、火災相次ぐ

　５日午後３時ごろ、飯田市伊豆木の山林で、岐阜県各務原市、会社員稲葉浩二さん（６５）所有のプレハブ小屋付近から出火、周辺の山林などに燃え広がった。火は約３時間半後に消し止められたが、飯田広域消防本部によると、平屋の小屋（約１４平方メートル）を全焼した他、周辺の枯れ草や山林の下草など計約３ヘクタールが焼けた。稲葉さんは顔などにやけどを負った。 　飯田署によると、稲葉さんが小屋の近くで枯れ草を燃やしていた火が広がったらしい。同消防本部によると、ポンプ車１５台に加え、同本部の消防隊員と飯田市消防団員計１２１人が出動し、消火活動に当たった。静岡県防災ヘリコプターも駆け付け、上空から散水した。周囲には灰が舞い落ち、近くの住民らが心配そうに消火活動を見守った。 　県内は空気が乾燥し、他にも火災が多発した。 　午後２時１０分ごろ、茅野市泉野の平沢誠士さんの畑から出火、下草約３５０平方メートルを焼いた。茅野署によると、平沢さんが煙を吸い込んで諏訪市内の病院に運ばれた。軽傷とみられる。 　伊那市西箕輪では正午前から、休耕田の下草など３８００平方メートル余を焼いた。南佐久郡南牧村の別荘地付近では午後１時５０分ごろに出火し、下草約１２００平方メートルを焼いた。小県郡長和町大門では午前１０時１５分ごろ、畑から出火し下草約４００平方メートルが燃えた。東御市和（かのう）でも１０時３５分ごろ、畑の下草約３千平方メートルを焼いた。上水内郡小川村の山林で下草約１３５平方メートル、茅野市湖東でも林の下草など６４平方メートルを焼いた。（長野県、信濃毎日新聞社）