盗みの疑いで塩尻署に逮捕され、地裁松本支部で無罪判決を受け4月に確定した塩尻市の男性(39)が刑事補償法に基づき国に求めていた補償金が、請求通りの166万2500円と決まったことが10日、男性の弁護人を務めた中野勝志弁護士(松本市)への取材で分かった。 補償対象期間は逮捕から無罪判決までの133日間で、上限(1日当たり1万2500円)の額を請求していた。請求通りとなったことに、男性は「警察や検察が謝罪したわけではなく、うれしいという気持ちにはなれない。逮捕前の生活に戻してほしい」と話している。国家賠償請求訴訟を起こすかについて、中野弁護士は「今後、男性と話して決める」としている。 長野地裁は取材に「個別の事案については答えられない」とした。(長野県、信濃毎日新聞社)
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