下高井郡野沢温泉村の野沢温泉観光協会は10月3日から、大阪市―同村の約600キロを1カ月かけて歩く催し「野沢菜伝来の街道(みち)・ウオーキング」を計画している。2015年春の北陸新幹線金沢延伸に合わせ、主に北陸地方を回り、道中で村をPRする。今月末をめどに参加者の募集を始めるといい、多くの参加を呼び掛けている。 野沢菜は江戸時代、同村にある健命寺の住職が京都から持ち帰った「天王寺蕪(かぶら)」の種が起源とされる。同協会は住職が道中で同じ曹洞宗の大本山・永平寺(福井県)に立ち寄った可能性があると推測。永平寺を訪問し、種が伝わった道をたどる。 2009年に続き2回目の取り組みだ。前回は主に旧中山道を通り、村民ら延べ300人以上が23日間かけて計約520キロを歩いた。今回の具体的な行程は検討中だが、大阪市を出発し、琵琶湖(滋賀県)西側、敦賀(福井県)、直江津(新潟県)などを通り、同協会が制定した「野沢菜の日」の11月1日に村に戻る。前回より距離は長くなりそうだ。 道中は野沢菜の種やパンフレットを配りながら歩く。同協会は「野沢菜は全国的な知名度がある。発祥の地をPRして、新駅開業の際に村を訪れてほしい」としている。(長野県、信濃毎日新聞社)
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