塩尻市―木曽郡木祖村境の国道19号鳥居トンネル(1738メートル)の天井板を、国土交通省飯田国道事務所(飯田市)が来年度にも撤去する方針であることが16日、分かった。昨年12月に崩落し、9人が死亡した中央道笹子トンネル上り線(山梨県)と同様につり下げ式の天井板で、1978(昭和53)年開通と老朽化しているため、安全面の懸念を取り除く狙いとみられる。 同事務所によると、鳥居トンネルでは本年度に漏水対策や補修などの工事を予定。これらを天井板撤去の準備作業と位置付け、対面通行の同トンネルでどのように天井板を撤去するかも検討する。 同トンネルの天井板はコンクリート製で計約8700枚あり、約2千本のつり金具で支えている。笹子トンネルの事故を受けた昨年12月の緊急点検で、つり金具1本を固定するボルト2本の穴が天井にないことが分かったが、同事務所は安全上の問題はないとしていた。 笹子トンネル事故を受け、中央道恵那山トンネル下り線(下伊那郡阿智村―岐阜県中津川市、約8・5キロ)では6月20日~7月10日に天井板撤去が予定されている。(長野県、信濃毎日新聞社)
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