県警は24日、企業の届け出書類のコピーを改ざんし、県警本部に提出したなどとして、有印私文書偽造・同行使と有印公文書偽造・同行使などの疑いで、飯山署生活安全刑事課の女性巡査(35)の書類を長野地検に送った。県警監察課は同日、この巡査を減給10分の1(3カ月)の懲戒処分とし、犯行当時の上司だった須坂署生活安全刑事課の前課長と前係長を所属長注意とした。 巡査は、ことし3月まで同課で古物商などの許可事務を担当。送検容疑はことし3月上旬、須坂署管内の古物商の営業許可を持つ2社が昨年提出し、同署が受理した役員変更届の申請日をことし3月上旬の日付に偽造し、県警本部に送った疑い。 監察課によると、巡査はコピーを本部に送る作業を怠り、自身の異動が決まってから日付を偽造。修正テープを使い、手書きなどで日付を変えていたという。調べに対し、巡査は「異動前にせっぱ詰まって偽造してしまった」と供述しているという。 巡査が本部に送ったコピーの内容に不備があり、3月下旬に県警生活安全企画課の職員が須坂署に問い合わせて犯行が発覚した。 2社が提出した変更届の原本は既に廃棄されていたが、監察課は2社の営業への影響はないとしている。1社は昨年3月と7月に変更届を提出したことが分かったが、もう1社の提出日は原本がないため不明という。 県警は佐久署の男性巡査長が昨年、猟銃などの所持許可証を偽造し、書類送検された事件を受け、昨年秋に事務担当者らの研修を行ったばかり。長谷川康彦・県警首席監察官は「許認可事務の重要性を再認識し、再発防止に努めたい」とのコメントを出した。(長野県、信濃毎日新聞社)
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