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軽井沢・大日向の旧満蒙開拓団員26日70回忌 最後の法要か

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 北佐久郡軽井沢町大日向(おおひなた)に暮らす旧満蒙(まんもう)開拓団員65世帯の「大日向振興会」は26日、旧満州(中国東北部)で亡くなった人たちの七十回忌法要と慰霊祭を大日向公民館前で開く。七十回忌は来年だが、会員の高齢化で亡くなる人も増えたため1年前倒しする。前回は五十回忌に合わせて法要を行ったが、坂本幸平会長(80)は「今回が最後になるだろう」と話している。  同町大日向は、分村移民の先駆けとして村民を旧満州に送り出した旧大日向村(南佐久郡佐久穂町)の出身で、戦後引き揚げてきた人たちが開拓した。旧満州の同村出身者は最大で800人近かったが、敗戦直前に侵攻したソ連軍から逃げる際に病気などで亡くなり、帰国できたのは半数以下だったという。  振興会は、市町村合併で旧南佐久郡佐久町や佐久穂町の一部となった旧大日向村の住民と交流会を続け、坂本会長によると1960年ごろには100人ほどが参加したが、最近は20人ほど。同村から旧満州に渡った人たちの多くが相次いで亡くなっている。  坂本会長らは「来年になるとまた人が減ってしまう」と、ことし1月に七十回忌法要を前倒して行う事を決めた。1994年の五十回忌法要は84人が参加したが、今回は42人の予定だ。  県内の満蒙開拓団員らの団体が、会員の高齢化で解散する例は少なくない。2010年には全県組織の県開拓自興会が解散。多い時は開拓団ごとなど100前後の団体が加盟し、会員も1万人を数えたが、60年余りの活動に幕を下ろした。  坂本さんの妻レエ子さん(77)も元開拓団員で、「本当にたくさんの人が満州で亡くなり、昨日のことは忘れてもあのころのことは忘れない」。坂本さんは「(開拓団員の)2世、3世になると関心が低い人も多い。歴史を子どもたちに伝えていく方法を考えたい」と話している。(長野県、信濃毎日新聞社)


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