Quantcast
Channel: 信濃毎日新聞
Viewing all articles
Browse latest Browse all 7401

持ち主、旧臼田町出身の女性と判明 「普及版満州開拓歌曲集」

$
0
0

 小諸市出身の評論家、桜本富雄さん(79)=東京都目黒区=が捜していた戦時中の出版物「普及版満洲開拓歌曲集」のかつての所有者が28日、旧南佐久郡臼田町(佐久市)出身の助産師、柳本みつのさん(1894~1976年)と分かった。桜本さんが所有者を捜していることを紹介した28日付の信濃毎日新聞の記事を読んだ小諸市の男性が、柳本さんの五女で川柳作家の西来(にしらい)みわさん(82)=同新宿区=に連絡。西来さんが裏表紙の筆跡などから、柳本さんの物と確認した。桜本さんは近く、歌曲集を西来さんに渡す。  西来さんによると、柳本さんは臼田町で助産師として働き、3千人を超える赤ちゃんを取り上げた。「人さまの役に立つことをしなさいというのが母の教えだった」という。柳本さんは旧満州(中国東北部)に渡った経験はなく、歌曲集をいつどこで手に入れたかは分からない。それでも「母が亡くなって37年もたってから、母の直筆の署名が入った貴重な本が見つかり、涙が出るほど感動している」と話した。  桜本さんは、資料として集めた歌曲集の裏表紙に「長野縣柳本みつの」と書かれているのを見つけ、所有者本人や家族を捜していた。桜本さんはこの日、歌曲集の写真を西来さんにファクスで送信。筆跡などを確認してもらったという。  28日夕までに桜本さん宅にかかった情報提供の電話は10件に上り、桜本さんは「こんなに早く(持ち主が)見つかるとは思わなかった」と喜んでいた。(長野県、信濃毎日新聞社)


Viewing all articles
Browse latest Browse all 7401

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>