自転車で地域活性化を目指す諏訪地方の有志組織「スワサイクルプロジェクト」は1日、東京都内の大学生に自転車で諏訪湖周を走ってもらい、観光資源や課題を発掘するツアーを開いた。2日間の日程で学生の声を集め、自転車を軸にした観光ツアーの企画やまちづくりに生かす狙い。 「若者の視点で諏訪地方の良い点や悪い点を指摘してほしい」と初めて企画。東京大とお茶の水女子大の男女計17人が参加した。一行は自分の自転車やレンタサイクルにまたがり、諏訪郡下諏訪町のJR下諏訪駅前を出発。3班に分かれて諏訪市の諏訪大社上社本宮や岡谷市の釜口水門を見物し、16~26キロの道のりを3時間ほどで走った。 宿泊先の同町の旅館に戻った後は、地元のまちづくり団体を交えて感想を話し合い、今後の観光の在り方を論議。「諏訪湖の景観が良い」「自転車で寄れる休憩所やトイレが少ない」といった意見が目立った。案内看板が少なく資源をアピールしきれていない―との声も出た。 東大工学部の三文字昌也さん(20)は「景観が最大の魅力。自転車で走りやすい道を整備してほしい」。プロジェクト代表の堀内智樹さん(47)は「諏訪の観光課題を行政を含めた地域全体で共有したい」と話していた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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