この夏も中央アルプスの水で地ビールを―。上伊那郡宮田村の伊勢滝(標高約1900メートル)近くの水場で3日、村内の酒販店店主らが、地ビール「伊勢滝の風」に使う湧き水約1500リットルをくみ上げた。この日、伊那の気温は平年より5・2度高い28・9度まで上がったが、下界の暑さを忘れ、冷たい水をバケツリレーした。 伊勢滝の湧き水は軟水で、地元では昔から「おいしい水」として知られる。「伊勢滝の風」は、村内にある第三セクター会社「南信州ビール」の醸造所で造り、2005年から販売している。 村酒販店活性化委員会の委員や村職員、村商工会員ら15人ほどが乗用車やトラックに分乗し、黒川沿いの林道を約50分かけて水場に出向いた。パイプから常時流れ出る湧き水をくみ、バケツでトラック荷台のタンクに注いだ。委員長の細田健一さん(61)は「フルーティーで飲みやすいビール。ことしも良い出来を期待している」と話した。 委員会加盟の5店で3千本を29日から販売する予定だ。330ミリリットル瓶が500円。28日午後6時半から上伊那農協宮田支所で発売記念会が予定されている。参加費2千円で飲み放題。問い合わせは入田(いりた)細田酒店(電話0265・85・2105)へ。(長野県、信濃毎日新聞社)
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