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千住博さんの代表作を常設展示 軽井沢の美術館

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 北佐久郡軽井沢町長倉の軽井沢千住博美術館(公益財団法人国際文化カレッジ運営)は、ニューヨーク在住の日本画家千住博さん(55)の代表作「ザ・フォール」を常設展示し、5日から一般公開する。イタリア・ベネチアで2年に1度開く国際展覧会「第46回ベネチア・ビエンナーレ」(1995年)で名誉賞を受賞した作品。4日は関係者向けの内覧会があり、千住さんが作品への思いを語った。  ザ・フォールは、滝を描いた高さ3・4メートル、幅13・56メートルの大作。鉄筋コンクリート平屋326平方メートルの展示空間「ザ・フォール・ルーム」を約3億円で増築した。千住さんは、トルコ・イスタンブールの「地下宮殿」といわれる遺跡「バシリカ・シスタン」のイメージを提案。これを受け、同館を設計した建築家西沢立衛(りゅうえ)さん(47)=東京=が展示室をデザインした。描かれた滝が闇の中に浮かび上がり、作品の前に本物の水を張った水盤を配した。  千住さんはビエンナーレを振り返り、「原子爆弾かと言った人もいれば、神を描きたかったのかと言った人もいた。作品が、見る人の心の鏡となっていろいろなものを映し出していると思った」と話した。作品について「水が重力で上から下に落ちる―。それだけのことだが、原理原則に対する感銘を伝えたい。文明がどこへ行くかの問い掛けでもある」と語った。  品川恵保(しげほ)館長(64)は「素晴らしい空間が誕生した」。西沢さんは「作品と空間が溶け合う調和がつくれた」と話した。  午前9時半~午後5時、火曜定休(7~9月は午後6時まで、無休)。入館料は一般1200円、大学・高校生800円、中学生以下無料。(長野県、信濃毎日新聞社)


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