2015年に開館予定の新長野市民会館芸術監督に内定した中野市出身の作曲家久石譲さん(62)が6日、長野市のホテルで記者会見し、「音楽が(市民の)身近になることに、少しでも貢献したい」と抱負を語った。年に1度、5~7日かけて善光寺での野外コンサートなどを含む音楽祭を始める考えも披露した。 久石さんは、新会館のコンサートなどをきっかけに「日常の中に音楽が入ってくることが一番いい」と説明。「そのために魅力的なプログラムが必要。本物をきちんと届け、『あそこに行けば何かが行われている』と思われる魅力的なコンテンツ(中身)をつくることが課題になる」とも話した。 長野市は東京や15年に北陸新幹線が延伸する金沢市への地の利があるとし、両都市のオーケストラやピアニストを招いた自主公演を行う考えも示した。久石さんが出演する公演も年1、2回は開きたいとした。 会見に同席した鷲沢正一長野市長は「市全体を舞台とした久石ワールドを展開していただきたい。その中から長野ならではの新しい芸術文化が生まれ、全国、世界へ長野を発信していくことを期待している」と述べた。 久石さんは宮崎駿監督のアニメを含む映画音楽を数多く担当。1998年長野冬季パラリンピックの総合プロデューサーも務めた。09年に信毎賞と紫綬褒章を受けている。(長野県、信濃毎日新聞社)
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