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アスパラガス生産振興へ モデル農家に苗無償提供

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 全農県本部と県農政部は本年度から3年計画で、生産量減少が続く県産アスパラガスの生産振興に乗り出した。本来は種から収穫まで2年かかるが、1年間育てた苗をモデル農家に無償提供して栽培期間を短縮することで、農家の作付けを支援する。同部は2017年の県内収穫量を11年比約84%増の5600トンとする目標を定め、新規栽培や規模拡大を促す。  同本部は4月、種から8万本分の苗作りに着手。1年間育てて14年4月、栽培候補地としている東北信地方で募ったモデル農家に提供する。モデル農家が1年育てて15年3月下旬ごろから収穫できる見通し。3年間で計24万本を配る予定で、栽培候補地は毎年選定し直す。  育苗費用は毎年約630万円で、うち県が毎年300万円を補助する予定。同本部が1年間の苗作りを担えば、収穫までの農家の栽培期間は残り1年で済み、負担が軽減できると見込む。県産への市場ニーズが高く、価格も見込める4、5月のシェア拡大を狙う。  またアスパラガス栽培では近年、露地栽培で茎にカビが繁殖する「茎枯病」が広がり、生産減少の一因となっている。茎枯病は水分を介して感染が広がるため、モデル農家には雨よけの設置を要請。病害を防いで生産効率を高め、農家の収益性向上も図る。  県農政部のまとめによると、県産アスパラガスの11年の収穫量は3050トンで、北海道(4980トン)に次いでシェア2位。しかし1991年の9820トンと比べて3分の1以下に落ち込んでいる。主要産地として市場の引き合いは強く、全農県本部と同部は今回の対策で回復を図る。  同本部の嶌田武司・野菜花き課長は「需要が高い時期に集中して出荷し、農家の手取りを増やしたい」としている。(長野県、信濃毎日新聞社)


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