下伊那郡阿智村の村商工会は、昭和40年代まで同村駒場で営業していた銭湯の建物にインターネット放送局を設け、観光情報などを発信している。祭りやスキー場運営などに携わる人を招き、現場の声を直接伝えることで集客につなげる狙い。6月から月1回ペースで新たな番組を流しているが、アクセス数はいまひとつ。固定の視聴者を増やそうと対策を検討している。 村中心部にある銭湯は村所有。村商工会は村の許可を得て、その一角に「スタジオ」を設け、インターネットのライブ映像無料配信サービス「ユーストリーム」を活用した情報発信をすることにした。 「こまんばインターネット放送局」と名付け、6月から月1回4時間の生放送を行っている。初回は銭湯の由来などを紹介したのに続き、7月は2010年に101歳で亡くなった同村出身の写真・童画家熊谷元一さんを取り上げた。その後は、同村清内路の県無形民俗文化財「手作り花火」などの情報を配信。いずれも現場の担当者らを招いてインタビュー形式で番組を進めた。11月25日午後4~8時は村内3スキー場の魅力などを紹介する。 10月まで5回分の映像は村商工会ホームページから視聴できる。これまでの延べアクセス数は400件を超えている。現在は11月までの予定だが、アクセス数を増やし、固定の視聴者を確保するためにも、村商工会経営指導員の竹村敏典さん(53)は「できれば来年度以降も続けたい」と話す。(長野県、信濃毎日新聞社)
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