県内有数のサクランボの産地として知られる下伊那郡松川町で13日、ことしのサクランボ狩りが始まった。4月の凍霜害の影響で実の数は例年より少なめだが、一つ一つの実は大きく育ち、甘みも強いという。 同町元大島の林好宏さん(70)の農園では、わせ種の「香夏錦(こうかにしき)」「紅さやか」が食べ頃を迎えた。この日は愛知県春日井市、小牧市などから団体客45人が訪れ、赤く熟した実を味わった。息子と訪れた小牧市の会社員塚下弘美さん(38)は「初めて訪れたが甘くておいしい」。 林さんの農園では、凍霜害で2割ほど減収の見通し。「被害に遭った当初は8割は減ると予想し、サクランボ狩りを諦めかけた時もあった」といい、観光客の笑顔にほっとした様子だった。 サクランボ狩りは、町内農家でつくる「信州松川くだもの観光協会」のさくらんぼ部会の20農園で7月上旬まで。30分食べ放題で小学生以上2300円、未就学児1200円。3歳未満無料。問い合わせは同協会(電話0265・36・6320)へ。(長野県、信濃毎日新聞社)
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