雨の中「ほたるのお宿うつし」　辰野で祭り開幕

　上伊那郡辰野町で１５日、第６５回「信州辰野ほたる祭り」が始まった。雨の中、夕方から中心街で「ほたるのお宿うつし」があり、ことしは「源氏物語」にちなんで演出。光源氏と妻の紫の上に扮（ふん）した小学生を乗せた２台の山車が合流すると観客から拍手が起きた。 　お宿うつしは例年、蛍が入った蚊帳などを山車に乗せ、子どもらが引く。今回は、光源氏が亡くなった紫の上を蛍の光にしのぶ場面にちなみ、年１回、ほたる祭りの夜に２人の縁を結ぶとの筋立て。町内の小学生男女を選び、山車も平安朝風に仕立てた。辰野西小３年の平野光希君（８）は光源氏役を務め、「うれしかった」。紫の上役の辰野南小２年、松井夏海さん（７）は「緊張した」と話した。 　この日、サッカーＪリーグ２部（Ｊ２）松本山雅ＦＣと後援会南信州支部は会場で山雅グッズを販売するなどした。 　祭りは２３日まで。蛍の名所、松尾峡の「ほたる童謡公園」の入園には、保護育成協力金として１人３００円（中学生以下無料）が必要。（長野県、信濃毎日新聞社）