全国から随筆を募る「第19回小諸・藤村文学賞」(小諸市や市教育委員会など主催)の入選作品が18日、小諸市内で発表された。3部門に前回より61点多い計2394点の応募があった。一般の部では、県カルチャーセンター(長野市)で和小物作り講座の講師を務める長野市三輪の中村美技子(みきこ)さん(64)の「三途(さんず)の川縁(かわべり)で」が最優秀賞を受けた。
中村さんは、夫が10年余り前に関わった衝撃的な出来事を題材に、その後で家族が経験したことや周囲の雰囲気が大きく変わったこと、夫への変わらぬ愛情などをつづった。
この日は中学生の部で佳作に選ばれた宮城県南三陸町の小坂由香子さんが昨年11月、15歳で病死したことも明らかにされた。表彰式には家族が出席する意向という。
同賞は小諸市ゆかりの文豪・島崎藤村の生誕120年などを記念して1992年に始まった。表彰式は8月21日に市内で開く。
他の主な入選作品は次の通り(敬称略)。
【一般の部】▽優秀賞「わが母の記」国方勲(大阪府)、「八十歳の引っ越し、八十歳のロマン」福田茂(福岡県)
【高校生の部】▽最優秀賞「大切なもの」新屋和花(のどか)(東京都)▽優秀賞「母の鏡台」小野寺玲華(千葉県)、「ハハと私」後藤のはら(秋田県)
【中学生の部】▽最優秀賞「老後の祖父母の安全で快適な生活」堀内祐輔(山梨県)▽優秀賞「私のご飯茶碗(わん)」宮原さくら(東京都)、「私、反抗期卒業します」小田真愛(まなみ)(山口県)(長野県、信濃毎日新聞社)
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藤村文学賞 入選作を発表 小諸 一般の部・長野の女性最優秀賞
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