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松本と安曇野で松枯れ被害対策の空中散布

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 松枯れ被害が拡大する松本市四賀地区と安曇野市豊科の松林で20日、無人ヘリコプターによる農薬散布が初めて行われた。使用したネオニコチノイド系農薬は、健康への影響やミツバチの大量死との関連が指摘されており、実施した両市は空気中の農薬成分の濃度などを調べたほか、病院との間で救急体制を取った。四賀地区では散布をめぐり住民の意見が分かれた経過があり、この日も賛否それぞれの受け止めがあった。  散布した松林はいずれもマツタケ山で、松本市が計20ヘクタール、安曇野市が25ヘクタール。民家や田畑が近くにある場所でも散布した四賀地区では午前4時すぎ、市職員や無人ヘリメーカーの社員らが2班に分かれて現場へ。住民の立ち入りを規制し、社員が高所作業車でヘリを操縦し、約20メートルの高さから散布した。  作業を見守った松本市四賀地区反町の青柳茂町会長(66)は「周囲に飛散しておらず自然環境に影響なさそう。もっと早急に散布してほしかった」と話した。一方、散布地周辺で無農薬の農業に取り組む立川直樹さん(43)は「効果に科学的な疑問の声がある中、他の方法を考え尽くしたのだろうか」と投げ掛けた。  松本市は空気や水質の調査を続け、結果を市ホームページで公開する。同日正午現在、体調不良などを訴える相談は市に寄せられていないという。市農林部の勝家秀夫部長は「住民に配慮した。効果も検証する」と話した。同市は、21日も一部地域で散布予定。  松本、安曇野両市とも同じ地域で7月中に再び散布する計画だ。県森林づくり推進課によると、農薬の空中散布は健康被害を不安視する住民の声を受けた上田市などの中止で、昨年は7市町村だった。ことしは3市増え、10市町村が散布予定。(長野県、信濃毎日新聞社)


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