火山噴火予知連絡会(会長・藤井敏嗣東大名誉教授)は24日、霧島連山・新燃岳(宮崎、鹿児島県)の火山活動について「地下のマグマだまりへのマグマ供給は停止した状態だが、火口に高温の溶岩がたまっており、小規模噴火が発生する可能性は否定できない」との見解をまとめた。 噴火警戒レベル3(入山規制)は継続する。 活発な噴火が続く桜島(鹿児島県)に関しては「姶良(あいら)カルデラ深部の膨張を示す地殻変動が引き続き観測されており、活動の推移に注意が必要」としたが、地殻変動と火山灰の放出量から解析した結果では、マグマの供給量は7月ごろからやや減少しているとみられる。 浅間山(長野、群馬県)は、火山性地震はやや少ない状態で推移しており活動は静穏だが、山頂火口から500メートルの範囲は火山灰噴出や火山ガスに警戒が必要とした。草津白根山(同)は湯釜火口などで熱活動の活発な状態が続き、山頂火口から500メートルの範囲ではごく小規模な火山灰噴出などに警戒が必要とした。 焼岳(長野、岐阜県)、乗鞍岳(同)、御岳山(同)は火山活動に特段の変化はなく、静穏に経過しているとした。(長野県、信濃毎日新聞社)
↧