信大医学部、定員５人増を国に申請へ　地域枠を２０人に

　信大（本部・松本市）は近く、来年度の医学部入学定員の５人増員を国に申請する。県内の医師不足解消が狙いで、増員分は県内高校生を対象にした推薦入試「地域枠」に上乗せし、現在の１５人から２０人に増やす。入学定員も全体で１２０人とする考えだ。 　文部科学省と厚生労働省は今月中旬、地域医療の医師確保などを目的に、来年度の医学部入学定員の増員を認めることを全国の大学や都道府県に通知。これを受けて信大と県が協議し、増員申請を決めた。信大は期限の２６日までに増員計画を申請する。 　実際の増員数は今後、国や大学設置・学校法人審議会の検討を経て、１２月中に決まる見込み。信大医学部の地域枠は０５年度に５人でスタート。その後、０７年度５人、１０年度３人、１１年度２人と増員を重ねてきた。地域の医療に役立ちたいという考えで入学するため、卒業後も地域に根付いてくれると期待している。 　県内の１０年末時点の医療施設従事医師数は人口１０万人当たり２０５・０人で、全国平均の同２１９・０人を下回っている。県が策定中の第６次県保健医療計画では、１７年度までに同２３０人以上の目標を掲げる方向で検討を進めている。（長野県、信濃毎日新聞社）