下り線の天井板撤去工事で、一時的に対面通行となっている中央道恵那山トンネル上り線(下伊那郡阿智村―岐阜県中津川市)で、天井板から垂れ下がった防水シートに車が当たった問題について、中日本高速道路(名古屋市)は28日、トンネル内の風が原因との見方を示した。ただ、シートには重しを載せてあったといい、シートを飛ばすほどの風がなぜ発生したのかは分かっていない。 同社によると、垂れ下がったり、落ちたりした防水シート6枚は、天井板の端から約5メートル奥に畳んで置き、重しの土のうを載せてあった。この作業は下り線の天井板撤去を始めた20日以前に行った。 トンネル内には換気用のジェットファンがあるが、シートが垂れ下がった現場に最も近くて約600メートル離れており、同社は防水シートを飛ばすほどの風がなぜ発生したかは分からないとしている。 垂れ下がった防水シートに車が当たったのは26日午後10時半ごろ。大型トラックのサイドミラーが破損し、別の大型トラック2台の車体に傷がついた。同社は27日に6カ所の天井板に置いてあった防水シートを回収し、同日夜に同社ホームページにおわびの文章を掲載していた。 防水シートはゴム製で、天井板の上方にある換気ダクトの水が路上に落ちるのを防ぐためのもので、1枚はおおむね長さ215センチ、幅90センチ、重さ5・5キロ。(長野県、信濃毎日新聞社)
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