小諸市の柳田剛彦市長の後援会は24日夜、市内で総会を開き、県厚生連小諸厚生総合病院再構築やごみ焼却施設建設、政治姿勢をめぐり、出席した柳田市長に対して「公約を守っていない」との批判が相次いだ。病院再構築とごみ焼却施設建設については、市民意見を問い直す住民投票実施を市長自身が発議するよう求める声も出た。土屋佳生後援会長は「できないならば辞任すべきだ」と迫った。 後援会は市長が住民投票を発議しない場合、投票実施に向けた署名集めをするかどうかも協議。会の解散も検討事項に上がり、ともに「役員会に一任」と決めた。 非公開の総会には支持者ら約80人が出席。土屋会長らによると、出席者から「病院、ごみ(の問題)はもちろん、市民の声に耳を傾けていない。公約違反だ」などの批判が出た。市長は病院の市庁舎併設方針表明について経過を説明したが、市民意見を問い直すよう求める声が相次いだ。 土屋会長は「住民投票を実施するか、できなければ辞任すべきだ」と要求。市長は「両方とも困難だ。住民投票は(市と厚生連の覚書順守のために市が最終方針を決めなければならない)11月に間に合わなくなる」とした。市長は後援会側から促され、総会を途中退席した。 柳田市長は4月の市長選で「市民対話の市政」を強調。病院の再構築は現地改築、新市庁舎併設、幹線道路沿いへの移転の「3案を市民に問う」とし、芹沢勤市長(当時)が進めた併設計画について「敷地が手狭だ」などと見直しを求める市民らの支持を得た。ごみ焼却施設は「佐久市などが進める広域的な計画への参加を目指す」としていた。 しかし当選後、病院再構築では3案を問う市民アンケートを「市民対立を深める」と延期し、最終的には中止。今月17日、新市庁舎一帯への病院移転の方針を表明した。ごみ焼却施設は7月、建設予定地がある菱野区と協定が結ばれていたことなどを理由に、芹沢前市長が進めた市単独建設へ方針転換した。(長野県、信濃毎日新聞社)
↧