下伊那郡阿智村の有志による地域おこしグループ「南信州もったいないプロジェクト」がシカ肉ソーセージを開発したのを受け、村内のパン店2店と通所授産施設がこのソーセージを使ったホットドッグを作った。シカ肉の消費拡大に期待がかかる。 村内での個体数調整(駆除)などで捕獲されたシカなどを処理するため、村が昨年4月、同村清内路に建設した「村ジビエ(野生鳥獣肉)加工施設」の利用を開始。これに合わせ同グループは飯田市内の食肉店に委託し、約1年かけてシカ肉ソーセージを完成させた。さらに、村内にあるパン店の耕紡(こうぼう)工房(清内路)とキッチンストーブ(浪合)、通所授産施設「夢のつばさ」(春日)に、ホットドッグ作りを呼び掛けた。 耕紡工房はシカ肉の臭みを抑えるためにパン生地にハーブを練り込んだ。キッチンストーブは肉の味を強調するためケチャップのみのシンプルな味付け。夢のつばさは通所者が栽培したコメから作った米粉をパン生地に混ぜ、もっちりした食感にした。 耕紡工房は村内イベントなどでの販売、キッチンストーブは予約販売を予定。夢のつばさは施設内の喫茶コーナーのメニューに加えるという。 同グループ代表の小池昇治さん(36)は「村の資源を生かした取り組みをさらに続けたい」と話す。問い合わせは小池さん(電話090・9305・2212)へ。(長野県、信濃毎日新聞社)
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