下水内郡栄村は10日、2011年3月の県北部地震の被災者支援などに当たる「総合サポートセンター」を村役場庁舎内に開設した。気軽に相談してもらうため、日常業務での対応の他、「心配ごと相談室」を月1回、役場近くの旧医師住宅で開くことも決めた。 島田茂樹村長は開所式で、震災から2年4カ月を経て、全ての農地で作付けが可能になり、住宅に困っている人もいなくなったと説明し、「被害は90%以上は復旧した」と強調。一方、4月1日時点の高齢化率(人口に占める65歳以上の割合)は47・4%で、県内市町村で3番目に高かったことから、「高齢者がいつまでも安心して住み続けられるよう、バックアップしたい」と述べ、震災関連以外の相談もセンターで応じるとした。 センターは役場窓口での相談のたらい回しを防ぐ狙いで設置。運営は村社会福祉協議会に委託した。センターには集落を回って地域おこしや住民の見守りなどに当たる復興支援員を置く予定で、8月に採用する方針。同協議会事務局長の森川浩市さん(53)は「農地改修やボランティアの手配など、震災に限らず何でも話せるセンターにしたい」と話していた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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