この春コウノトリが飛来した大町市西原のハス池で、ハスやスイレンの花が見頃を迎えている。地元の新井文雄さん(88)が農薬を使わず育てている池にはメダカが無数の波紋をつくり、何種類ものトンボが乱舞する。15日も通り掛かりの観光客らが車を止め、風に揺れる花々と小さな生き物の競演を写真に収めていた。 ハスは1週間ほど前から咲き始め、かつて水田だった80アールの池を埋め尽くす緑の大葉のあちこちから、大ぶりの淡いクリーム色の花がスッと伸びる。ほんのりピンク色の種類も間もなく開き始め、新井さんによると今月いっぱいが見頃という。 コウノトリはことし3月から4月にかけてここを中心にとどまっていた。池はさながら大きなビオトープ。周りを散策する家族連れの姿を、新井さんはうれしそうに見守っている。(長野県、信濃毎日新聞社)
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