大町市と富山県を結ぶ立山黒部アルペンルートにあり、完成50周年を迎えた黒部ダム建設の歩みをビジュアルに紹介する企画展「黒部の物語~人・使命・情熱~」が20日から、ダムのえん堤横を会場に一般公開される。建設当時の実写映像や実物の計器類などを紹介している。 くろよん50周年記念事業実行委員会の主催。黒部川右岸の新展望広場にあり、かつてダム湖で使われていた遊覧船「黒部丸」の元格納庫を改装して会場にした。高さ7メートル、幅6メートル、奥行き36メートルの会場に入ると、建設当時の実写映像が流れる大きなスクリーンが目を引く。建設会社や関西電力の現場責任者ら8人が当時の苦労や意気込みを証言している。 テレビドラマ「黒部の太陽」で使われた実物の6分の1のトンネル模型もあり、建設中最大の難工事と伝わる「破砕帯」突破の様子を映像で紹介。大正時代にさかのぼる黒部川電源開発の歩みを解説するパネルも展示している。 8月31日まで。入場無料。大町市扇沢から黒部ダムまではトロリーバス運賃がいる。(長野県、信濃毎日新聞社)
↧