改選2議席を現新6氏が争った参院選県区は、自民党現職の吉田博美氏(64)が36万5千票余を得てトップで3選を果たした。次いで民主党現職の羽田雄一郎氏(45)が29万4千票余で4選。共産党新人の唐沢千晶氏(43)は15万4千票余、みんなの党新人の角恵子氏(33)は10万6千票余で及ばなかった。無所属新人の神津ゆかり氏(46)は5万1千票余にとどまった。 吉田氏は、衆参のねじれを解消し安定政権の下で経済対策を進めると強調。党県連所属国会議員の後援会や業界団体などを通じて組織を固め、推薦を受けた公明党の支持層にも浸透した。自民への高支持率を背景に自身最多の票を獲得。34万6千票余を得て初当選した2001年以来のトップとなった。 羽田氏は、自民の大勝阻止を主張。民主への逆風の中、政党色を控えて自身の後援会を中心に運動を展開した。連合長野の組織的な支援も受けたが、53万8千票余を得た07年の前回選から大きく票を減らした。 唐沢氏は、自民への対抗軸を前面に出し、6月の都議選に続く党の躍進を訴えたが、現職の壁を崩せなかった。 公示2日前に出馬を正式表明し、「第三極」支持層の掘り起こしを図った角氏は、出遅れを取り戻せなかった。 神津氏は、社民党の応援を受け改憲阻止や脱原発を訴えたが、存在感を示しきれなかった。 諸派新人の味岡淳二氏(54)は支持が広がらなかった。 県選管は24日に選挙会を開き、吉田、羽田両氏の当選を決定する。(長野県、信濃毎日新聞社)
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