6月下旬に着任したJR東日本の内田浩二・執行役員長野支社長(58)は26日、信濃毎日新聞の単独インタビューに応じ、2015年3月の北陸新幹線金沢延伸に向けて開発し製造中の新型車両「E7系」について、来春、長野新幹線で先行して営業運転する際から12両編成(定員934人)で運行すると明らかにした。列車名は先行導入の期間中は現行の「あさま」をそのまま使うとした。 金沢延伸開業後の列車名については、6月末まで実施した愛称募集の結果を取りまとめており、秋に発表するとの方針をあらためて説明。県や市町村、経済界が延伸開業後も「長野」の路線呼称を案内方法として残すよう求めていることに、内田氏は「お客様にとって分かりやすいことは大事だ」と述べ、利便性を重視する考えを示した。 内田氏によると、車体に「日本の伝統工芸の銅器」をイメージした銅色を採用予定のE7系は今秋に完成予定。秋以降、長野新幹線の運行区間で、車両の性能試験や営業運転に向けた乗務員訓練を進める。輸送力は、現行の「E2系」(8両編成、定員630人)より5割近く増加。話題性のあるデザインと定員が増える新型車両の投入を、県内沿線への誘客に生かそうとの動きも出そうだ。 E7系の先行導入をめぐっては、同社側は3月、金沢延伸までの約1年間でE2系から徐々に切り替えていく計画を示した。「あさま」は延伸後の長野発着の列車名として残る可能性がある。(長野県、信濃毎日新聞社)
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