指揮者の小澤征爾さん(77)と小澤さんが指導する若手演奏家による演奏会が28日、下高井郡山ノ内町の山ノ内中学校で開かれ、生徒たちと音楽で交流した。同校での「小澤コンサート」はことしで28回目。昨年体調を崩して訪問を取りやめた小澤さんは、2年ぶりに生徒たちに元気な姿を見せた。 小澤さんはチャイコフスキーの「弦楽セレナーデ」を全身を使って指揮。時折気合を入れる声が聞こえるほど力を込め、約300人の生徒や保護者らを魅了した。 若手演奏家は「小澤国際室内楽アカデミー奥志賀」の受講生で中国や台湾、韓国などからの参加を含む25人。20日から同町奥志賀高原で合宿していた。 生徒たちは、この日のために練習してきた「ハレルヤ」と校歌を、若手演奏家らの伴奏で合唱。小澤さんは笑顔で大きな拍手を送っていた。生徒会長の3年山戸規貴(のりき)君(15)は「小澤先生の音楽をこんなに間近に見聞きでき、興奮が冷めません」とお礼を述べた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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