世界保健機関(WHO)と国連児童基金(ユニセフ)が母乳育児推進のために世界中で認定している「赤ちゃんにやさしい病院」に茅野市玉川の諏訪中央病院が選ばれた。全国でこれまでに65病院・診療所が認定されており、県内では上田市緑が丘の市立産婦人科病院(旧・上田市産院)が2000年に認定されたのに次ぎ2院目となる。 WHOとユニセフが定めた「母乳育児成功のための10カ条」を実践し、長期にわたって母乳育児に積極的に取り組んでいる施設を認定している。10カ条は「母親が分娩(ぶんべん)後30分以内に母乳を飲ませられるように援助する」「母子同室にする」「すべての妊婦に母乳育児の良い点とその方法を知らせる」といった内容で、取り組みを広めるため1991年に認定制度を設けた。 日本国内の認定審査を委嘱されている「日本母乳の会」(東京)によると、諏訪中央病院は病院全体で母乳育児の推進に取り組み、地域への普及にも努めている点も評価された。ことしは全国11の病院・診療所から申請があり、同病院の他、新潟市民病院(新潟市)、ベルランド総合病院(堺市)、桑原母と子クリニック(石川県七尾市)を選んだ。3日に都内で認定証授与式がある。 諏訪中央病院では2006年から10カ条を実践。小児産婦人科病棟看護師長の久保貴三子さん(37)は「地域のお母さんと赤ちゃんにとって良いと思って進めたケアが認定につながってうれしい」と話していた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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