男性の平均寿命が全国で最も長い市区町村は82・2歳の北安曇郡松川村で、上位20位以内を同村を含む県内11市町村が占めたことが31日、厚生労働省が発表したまとめ(2010年時点)で分かった。上位50位で見ると、県内は男性が19市町村、女性も12市町村が入った。2月発表の都道府県別統計でも、男女とも平均寿命が全国1位となっており、あらためて「長寿県・長野」が裏付けられた。 市区町村別の平均寿命は、同省が国勢調査結果を受けて5年ごとにまとめている。今回は全国1898の市町村、東京都特別区と政令市の区が対象となった。 県内男性ではほかに、塩尻市が82・0歳で全国4位。北安曇郡池田町(7位)、諏訪市(10位)と合わせて10位以内に県内4市町村が入った。女性は、88・0歳の佐久市が19位に入った。 全国の平均寿命は、男性が79・6歳、女性が86・4歳。県内77市町村で平均を下回ったのは、男性が木曽郡木祖村、女性は埴科郡坂城町だけだった。 全国の下位50市町村には男女とも長野県内の市町村はない。女性の全国トップは沖縄県北中城村(きたなかぐすくそん)で89・0歳。男女とも最下位は大阪市西成区で男性は72・4歳、女性は83・8歳だった。 松川村が男性で全国1位となったことについて、平林明人村長は「率直にうれしい。農業などの仕事を持って生活している高齢者が多いためではないか」と説明。一方で「高齢者福祉を支えるボランティアも高齢化が進んでいる。若い人材の確保も課題として取り組んでいきたい」とした。 前回調査では、男性は上伊那郡箕輪町が81・1歳で全国6位、女性は下伊那郡高森町が88・5歳で同3位だった。(長野県、信濃毎日新聞社)
↧