中央アルプス檜尾(ひのきお)岳(2728メートル)付近で起きた韓国人グループの遭難事故で、駒ケ根署は1日午前、死亡した男性4人の身元を確認したと発表した。62~78歳で、韓国人20人のツアーに参加していた。7月29日に20人のうち9人と連絡が取れなくなった遭難は、4人が亡くなる結果となった。 同署によると、30日午前に心肺停止状態で発見された3人は、パク・ムンスさん(78)、イ・グンスさん(72)、パク・インシンさん(70)で、いずれも死因は低体温症。パク・ムンスさんは島田娘の頭近く、イさんは濁沢大峰、パク・インシンさんは大滝山のそれぞれ登山道で倒れていた。同日午後に宝剣岳(2931メートル)西側の沢で見つかったのはイ・チョンシクさん(62)。約100メートル滑落しており、死因は多発外傷だった。 31日に4人の遺族が上伊那郡飯島町の葬祭場で遺体と対面し、身元を確認した。遺体は1人が1日に韓国に搬送され、3人は葬祭場の手配で火葬する予定という。 ツアーは韓国の旅行会社が企画。20人は7月28日に駒ケ根市の登山口から空木岳(2864メートル)に登り、木曽殿山荘に宿泊。29日に宝剣岳近くの宝剣山荘を目指したが、9人と連絡が取れなくなり、うち5人は30日に自力で下山した。県警によると、死亡した4人は軽装で、パーティーがばらばらになり、風雨も強まる中、体力を消耗したとみられる。(長野県、信濃毎日新聞社)
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