12年ぶりに選挙戦となった民主党参院議員会長選で、党県連代表の北沢俊美元防衛相(県区)は、郡司彰前農相に9票差で敗れた。北沢氏は終了後、取材に「(参院民主党)全員の結果なので淡々と受け入れ、今後は協力していく」と述べた。 前会長の輿石東氏が2日、参院副議長に就任。それを見越して7月末、党内から北沢氏を会長に擁立するとの声が持ち上がった。「自民党と対峙(たいじ)するには熟達した北沢さんの他にない」(支援した議員)。野田佳彦前首相や前原誠司元外相に近い議員に推され、北沢氏は2日に立候補を表明した。北沢氏は党再生や「有能な若手がはつらつとできる雰囲気づくり」を訴えた。 郡司氏も2日、立候補を表明。輿石氏に近い議員や労組出身議員の多くが郡司氏支援に回った。北沢氏は6日、取材に「組合の力が大きかった」とし、「参院の活性化が遅れることがないようにしてほしい」と新会長に対する注文も語った。 北沢氏を除く党県連所属の参院議員3人のうち、北沢氏を支援した柳沢光美氏(比例)は取材に「長い国会経験を生かしてくれると期待したが」。北沢氏の選対幹事長を務めた羽田雄一郎氏(県区)は「(今後は敵味方のない)ノーサイドでやっていくしかない」と述べた。 郡司氏を支援した津田弥太郎氏(比例)は取材に「組合系以外にも幅広い支持が集まった」とし、「党の再起に向けてまとまっていくため(人事面などで)丁寧な配慮が必要になるだろう」とした。(長野県、信濃毎日新聞社)
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