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こども病院 埋まるICU 中核病院受け入れ態勢弱まる?

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 高度な医療が必要な重症の子どもたちに対応する県内唯一の専門病院、県立こども病院(安曇野市)で今夏、集中治療室(ICU)8床が満床に近い状態が常態化していることが8日、分かった。7月は満床で受け入れ不能の日が14日間に上り、同病院は「開設20年で初めての事態」とする。心臓血管手術などICUで経過を見る必要がある入院患者の手術の予定を遅らせるといった影響も出ているとし、原田順和院長は「ICUの増床を考えなければいけない」としている。  同病院の8日の運営協議会での説明によると、ICUは救急患者受け入れのため1床以上空いた状態が理想。だが、4月以降の平均病床占有数は6・1~7・5床で、7床以上埋まる日が日常的になっている。ICUが満床の日は一昨年から増えているといい、原田院長は「県内各地の中核病院の受け入れ態勢が弱まっているためではないか」と原因を推測する。  小児集中治療科の松井彦郎部長は「助けられるはずの命を助けられなくなったら本当に困る」とする。  増床のためには病院増築が必要となるが、県医療推進課は「こども病院から直接状況を聞いていない」としている。  同病院によると、当面は比較的容体が安定した一般病棟の患者を各地の中核病院に受け入れてもらい、ICUで容体がいい患者を一般病棟で診ることが考えられる。運営協議会の委員でもある小池健一・信州大医学部小児科教授は「患者側に理解してもらうため、受け入れ態勢など病院間で準備が必要。在宅医療を進めるのも方法だ」と話している。(長野県、信濃毎日新聞社)


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