菓子類の賞味期限を改ざんして販売したとして食品衛生法違反(食品の表示基準違反)の疑いで逮捕された岡谷市川岸東の菓子卸・販売会社「天龍堂」社長の花岡俊博容疑者(48)が、岡谷署などの調べに対し、少なくとも10年以上前から組織的に改ざんをしていた―との趣旨の供述をしていることが12日、分かった。同署などは同日、法人としての天龍堂の書類を地検諏訪支部に送った。 花岡容疑者は、法人の送検容疑について、相当前から組織的、常習的に改ざんしていたと説明、容疑を認めているという。捜査関係者によると、改ざんは前社長の時代から始まり、最初はカッターで菓子袋の賞味期限の表示を削っていたが、10年ほど前から有機溶剤で溶かして消すようになったという。同署などは全容を解明するため、引き続き複数の社員から事情を聴く。 送検容疑は、同社役員と従業員らが共謀し、今年2月から3月末までに数回、かりんとう、キャラメル、つまみ類などの菓子5品目12袋(計2195円相当)の賞味期限の日付を有機溶剤で消し、ゴム印で2~6カ月先の日付を印字し直す偽装表示をして、信州諏訪農協(本所・諏訪市)などの小売業者に販売、同法の基準に沿った表示がない食品を販売した疑い。 同法には、個人と法人の両方を罰する規定がある。(長野県、信濃毎日新聞社)
↧